GitHub Copilotの法人導入ガイド!料金プランと選び方の判断基準

企業の生産性向上ツールとして、GitHub Copilotの導入を検討されている開発チームやIT部門の担当者の方は多いのではないでしょうか。しかし、個人向けとは異なる複雑な法人向け料金プランに戸惑うこともあるかもしれません。

この記事では、「GitHub Copilot Businessプラン」と「GitHub Copilot Enterpriseプラン」という二つの法人向けプランに焦点を当て、それぞれの料金体系、そしてどのような企業に適しているかを詳しく解説します。さらに、オンプレミス版であるGitHub Enterprise ServerのユーザーがCopilotを利用できるかについても触れます。

GitHub Copilotの法人向け料金プラン

GitHub Copilotには、主に法人向けのプランとして「GitHub Copilot Businessプラン」と「GitHub Copilot Enterpriseプラン」の2つが用意されています。

  • GitHub Copilot Business
    1ユーザーあたり月額19ドル(約2,850円)
  • GitHub Copilot Enterprise
    1ユーザーあたり月額39ドル(約5,850円)

※参考:GitHub「Plans & pricing」
※この情報は、2025年8月27日時点のものです。最新の情報については公式サイトをご確認ください。
※日本円表記は1ドル150円で換算した参考価格です。実際の請求額は為替レートにより変動します。

GitHub Copilot Enterpriseプランは、GitHub Enterprise Cloudの契約が前提となります。そのため、導入コストを計算する際には、GitHub Enterprise Cloudの料金(1ユーザーあたり月額21ドル/日本円は150円換算で約3,150円)も考慮する必要があります。

GitHub Enterprise ServerユーザーはCopilotを使える?

現在のところ、GitHub Copilot EnterpriseプランはGitHub Enterprise Cloudのユーザー向けに設計されています。 オンプレミス版であるGitHub Enterprise ServerのユーザーがCopilotの高度な機能(組織のプライベートナレッジとの連携など)を利用することは、現時点ではサポートされていません。

しかし、GitHub Enterprise Serverユーザーでも、開発者個人の生産性向上を目的とするのであれば、GitHub Copilot Businessの導入は可能です。 Copilot Businessは、コード補完やチャット機能といった汎用的なAIアシスタント機能を提供します。サーバー上での管理はできませんが、開発者一人ひとりの作業効率を向上させる上で有効な選択肢となります。

GitHubは、将来的にGitHub Enterprise ServerユーザーがCopilotの恩恵を受けられるようなソリューションを提供する可能性を示唆していますが、具体的なロードマップは公開されていません。

GitHub Copilot BusinessとGitHub Copilot Enterprise、法人向けプランの機能比較

料金が高い分、GitHub Copilot EnterpriseプランにはGitHub Copilot Businessプランにはない、より高度な機能が備わっています。

項目 GitHub Copilot Business GitHub Copilot Enterprise
料金 1ユーザーあたり月額19ドル(約2,850円) 1ユーザーあたり月額39ドル(約5,850円)
導入条件 GitHubのアカウントがあれば利用可能 GitHub Enterprise Cloudの契約が必須
主な機能 ・IDEでのコード補完
・Copilot Chat(IDE内)
・個人向けのカスタマイズ
組織のプライベートナレッジとの連携
Bing検索による最新情報へのアクセス
プルリクエストの自動要約
GitHub.comでのCopilot Chat
組織単位での管理・制御

どちらのGitHub Copilotプランを選ぶべきか?企業の判断基準

自社の組織規模や開発体制に合わせて、最適なGitHub Copilotプランを選ぶことが重要です。

GitHub Copilot Businessプランがおすすめのケース

GitHub Copilot Businessプランは、手軽にAIアシスタントの導入効果を試したい企業や、中小規模のチームに最適です。

  • 費用対効果を重視する企業
    複雑な組織管理機能は不要で、まずは開発者の生産性向上に絞って投資したい場合。
  • 導入のハードルを下げたい企業
    既存のGitHub FreeやTeamプランを利用しており、新たに大規模な契約変更をせずにCopilotを試したい場合。
  • GitHub Enterprise Serverを利用している企業
    現状、GitHub Enterprise Serverのプライベートデータと連携するCopilot Enterpriseは利用できませんが、GitHub Copilot Businessプランを導入すれば、開発者個人の生産性をすぐに向上させることができます。

GitHub Copilot Enterpriseプランがおすすめのケース

GitHub Copilot Enterpriseプランは、組織全体で開発の標準化と効率化を目指す大企業や、高度な管理機能を求める組織に強く推奨されます。

  • GitHub Enterprise Cloudを既に利用している企業
    GitHubのクラウドサービスを既に活用している企業であれば、追加の費用と設定でGitHub Copilot Enterpriseプランの全機能を利用でき、最大限のメリットを享受できます。
  • 社内ナレッジの活用を重視する企業
    独自に蓄積したコードやドキュメントをCopilotの学習データとして活用し、社内独自の開発スタイルをAIに反映させたい場合。
  • 厳格なセキュリティ・コンプライアンス管理が必要な企業
    組織単位で一元的にCopilotの設定やアクセスを管理し、監査ログを追跡したい場合。
  • 開発プロセス全体を効率化したい企業
    プルリクエストの要約機能などを活用し、コードレビューを含む開発ワークフロー全体の生産性を向上させたい場合。

まとめ

法人としてGitHub Copilotを導入する際は、単に料金を比較するだけでなく、自社の開発体制や目標を明確にすることが重要です。

GitHub Copilot Businessプランは、AIコーディングアシスタントの導入による生産性向上を低コストで実現したい企業向けです。一方、GitHub Copilot Enterpriseプランは、組織全体の開発プロセスを最適化し、セキュリティを強化するための戦略的な投資と言えます。

どちらのプランが最適か、この記事の情報が判断の一助となれば幸いです。

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